長芋栽培の今まで

 

家庭菜園で作られていた長芋を

父が本格的に畑で栽培を始めたのは、

昭和50年(1978年)頃からでした。

 

聞き覚えている記憶では、昭和24年頃には既に

祖父が家庭菜園で長芋を作り、食していたそうです。

当時長芋は、冬の間の貴重な保存食でした。

 

畑で始まった長芋栽培は

栽培に使える機械などほとんど無かったため、

作業のそのほとんどが手作業だったそうです。

今も栽培には、手作業の多い作物ですが当時は今とは比べものになりません。

そのため父は、栽培するにあたり

長芋を植える畝(うね)を耕すための機械 

ホイルトレンチャーを自作しました。

少しでも省力化・機械化をと、

長芋を植える機械、土寄せ機械、農薬散布機、

収穫用の大きなコンテナ等々、手作業が多い作業の機械化に

力を入れてきました。

 

 

 

ホイルトレンチャー 昭和52年(1977年)製作

パイプ立て機  昭和63年(1988年)頃 製作

長芋収穫機  平成3年(1997年)製作

 

また、栽培に於いても、一進一退の様な成果、

物言わない作物相手に、試行錯誤がありました。

作り始めは、栽培農家もほとんど無く

数少ない栽培農家の方に教えて頂いた事もあったそうです。

栽培方法も一つではないので、

毎年違う課題と向き合い

良いものも悪いものも、結果として捉え

栽培してきた年数分積み重なり、今があります。

どんな作物もそうですが

これで良いという終わりがありません。

毎年違う気候で同じ物を作り続けるには

毎年違うものという考えで作り続けています。

 

これまでの歩みから

今の農場の取り組みも基本は変わりませんが

最近の長芋栽培には他の作物同様、GPSを使い

トレンチャーの無人自動運転(写真・gallry)など

省力化を実践しています。

同時に、栽培に対する試験を独自で行い

品質向上に努めています。

  

  

長芋種子栽培   昭和52年(1977年)

       

長芋貯蔵  昭和58年(1983年)


Photo by IKEMORIFARM